今日は読書案内。小学生でも読めるように翻訳&注釈のついている「講談社の少年少女古典文学館」の『里見発見伝/栗本薫』がハリウッド映画みたいな展開でけっこうおもしろかった」って話です。

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僕は司馬遼太郎に出会うまで、好きな作家をあげることができませんでした。それまで読まなきゃでしぶしぶたまたま読んでいた感じです。今でも読まなきゃで、一日10ページは最低限とかで読みすすめているのですが、ちょっと試しに今日は小説の日と決めてやってみました。読書嫌いの僕から、勉強嫌いの人に何か参考になるところあるかもしれません。


さて。


今日は「南総里見八犬伝」について。
先日、「東海道中膝栗毛」を読んだので、今度はこっちも読んでみたいなと思っておりました。

しかし一度読み始めると、序盤から人をあきさせないつくりになっています。

そして3分の1ぐらいで、これはシェイクスピアではないかと思えてきます。
あ、小説嫌いなくせに、シェイクスピアとは何事か、と言われそうですが、
ラム姉弟の英語版で、「真夏の夜の夢」だけ読んだことがあります。

どういうわけだか、似ている感じがしました。物語が絡まり合ってくる感じかな。

さらに読み進めてくと、展開の速いハリウッド映画みたいな気分になってきました。
天守閣の上で格闘する場面とか。
そう思えると、当時の人がこれに夢中になっている光景を思い浮かべながら読むことができるようになります。

自分自身は小説にはいつも苦手意識をもって取り組んでいますが、
こういう「パラダイムシフト」的なことが起こることはたびたびあります。
でも、どういうわけか、最初の1ページの扉がいつも思い。
同じように思う方は、最低限1日1ページは義務付けるといいと思います。
2~3年続けると、10ページが最低になってくるかもしれませんし。
自分はそうなりました。
(ちなみに、こうした学び方を「ちょっとキープ(ちょっとを続ける)」と呼んでいます)


結果として、里見八犬伝はけっこうおもしろかった。ほんとのことをいうと、名前がだんだんこんがらがってきましたが、印象は残っているので、全体的な流れは分かります。


読んでいる途中に、ちょっと気がかりなことがありました。この物語は八犬伝というぐらいなのだから、8人の犬士が出てくるはずですが、なかなか全員そろわないのです。

もしかしたら、最後は一気に終わってしまうのかな。
まさか、八犬士がそろったら、終わり!???
いや、まさかね。

などなど、思わざるを得ないぐらいちっともそろわない。
物語は矢継ぎ早に展開していくのですが。

このあたり、まさに次をまた見たいと思わせるようなしかけをしつつ、何本も連載を続ける様は、

ハリウッドというよりは、
「24」や「ウォーキングデッド」、はてまた「鬼滅の刃」か「キングダム」かよといった感じです。

で、結局最後まで読んでそろったのは、6人。

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どうやら、長すぎて、途中で終わるしかなかったようです。

最後の章で(280ページから)「そののちのあらすじ」として、まとめて出てきます。

もしも、小説好きで最後まで読み通したいならば、その点で不満が残るかも。
というのも、この後を読みたければ、子供向けではないからです。
一般のものを読まなくてはいけません。
しかも、どうせ一般向けを読むなら最初からそっちでという気持ちにもなるやもしれません。

しかしこの「子供向け版」には、ただの注釈だけでなく、イラスト付きの注釈も豊富なので、予備知識を身につけることができます。
一般書を読む前に読んでも、意味があるのではないかと思います。
小説嫌いならなおさら。



◆南総里見八犬伝(曲亭馬琴)と東海道中膝栗毛(十返舎一九)を比較すると

馬琴が「似たような話ばかり出てくるこの本が、二十年以上も売れつづけたのは、今までになかったことで、なんともふしぎなことだ」と感心しているように、

展開がまるで違います。

南総里見八犬伝が「ウォーキング・デッド(ハリウッド的、アメリカ的)」とするなら
東海道中膝栗毛は、「水戸黄門(日本的)」みたいな感じです。



◆読み終えて、こんな比較ができるほどに成長できたことがうれしく思います。
いくつになっても勉強は楽しいものです。

◆現代語に訳してくれたのは、作家の栗原薫さんで、とても読みやすかったです。

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◆ところで、「南総」はどこかご存じでしょうか?
上の地図で、かずさ(上総)としもうさ(しもうさ)の国が見えると思います。
これら「総」の国の「南」ということで「南総=あわ(安房)」の国の里見家にまつわるお話なんですね。

◆そうそう、大事なことを忘れていました。
アマゾンプライムで薬師丸ひろ子さん主演の「里見八犬伝」を見ることができます。
まずはコチラから見るのもありと思います。
自分も見てました。

◆最初に述べた、勉強嫌いの人にどう役立つか?という話。

一気に勉強するのがいいのか、1日に何科目かに分けて分散させるのがいいのか?

どちらなんでしょうか?

よくある勉強方法では、分散が主流だと思います。でも効率を考えるならば、一気に1科目とか1章分とか済ませてしまったほうかいいような気もします。
もしも分散が正しいとするならば、効率ばかりを追うのに、分散という非効率をとるというのも、人間界の不思議。

結局、いやいや勉強をどうすれば、しぶしぶ継続できる形に持っていけるか、そんなところが勉強法の土台になっているのかもしれませんね。

そう考えるならば、勉強法そのものも怪しいものです。もしかしたら「いやいや」を「しぶしぶ」に帰る程度の働きしかないかもしれません。

夏休みの課題を最終日に一気に片付ける「効率」を思えば、分散させるのって、明らかに非効率ともいえませんか?

ま、何を選ぶかは、自分自身。

自分がキライな(正確には苦手、キライではないと思う)小説を一日で読んでみて思うのは、そんなに嫌なら、まとめてやったほうがいいと思いました。
今までは、眠くなっても1日10ページはがんばるだったのですが、「今日はこれをやる、やり切る」と決めると、眠くなったらちょっと仮眠を取っても(自分の場合10分ぐらいでこまめに)、すっきりしたらまた再開。次に何やろうかといちいち考えなくてもいいので、決めると意外と早くできるもんだなと思いました。

勉強の場合は、「定着」までいかないと試験ではだめです。それがあるから結局「分散」せざるを得ないところがあります。ただ1日かけて、ざっと全体を抑えて、そのあと、定着ための「分散」としたほうが全体を把握したうえで取り組めるので、けっこういいのではないかと思いました。

例えば、中学生の英語の予習ならば、
レッスン1をまとめて、1日で予習(意味調べや全訳など)してしまってから、単語の暗記などの暗記を定着するまで分散していくとか。

そんなふうに思いました。




いかがですか?
1日かけて、里見八犬伝。
古典のイメージが変わると思います。


では今日は、こんなところで、お暇します。





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この記事を書いた人:岡村文昭

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【自己紹介】岡村文昭。愛知県一宮市発の自立型個別指導「学習村」代表。主に大学入試につながる英語力・数学力・思考力を鍛えたい人向けの塾。ただしまじめについてくる人は成績では判断しない。中学生英語指導では、丁寧な英作文指導で定期テスト対策なしでの199番アップや、丁寧な教科書フォローで中1の3学期の英語のテストが26,27点から愛知淑徳大学文学部英語学科へ進学実績もありなど英語の自立させる学習に強い。なお自立とは、高校以降独学でも成長し続けることのできる能力のことです。
【対象・科目】高校生(主に英数物化)・中学生(5科目)・小学6年生
【方針】今日習ったことは今日確実に理解・定着を起点に、実力アップを目指す。付け焼刃の成績アップは目指さず、しっかりと実力をつける方針。 
【学歴】一宮西高校⇒京都大学農学部。テレビのコメンテーターの玉川徹さんと同じ学科。
【塾歴】塾との関わりは、岩崎京子さんが五輪で金メダルを取った1992年あたりから。30前に独立。
【趣味】音楽・歌・数学・宇宙・英語(Amazon Prime Videoで英語学習にハマり中)・軽登山
【好きな歌手】Nat King Cole、山下達郎(サンデーソングブック愛聴)、JUJU、椎名林檎