【配点と時間配分】
1番 30点 18分-α (1)三角関数(2)指数関数・対数関数
2番 30点 18分-β 微分法・積分法
3番 20点 12分+α 数列
4番 20点 12分+β 空間ベクトル

【過去5年間(2015年から2019年)の平均点の推移を見てみよう。】
2015年 39.31点
2016年 47.92点
2017点 52.07点
2018点 51.07点
2019年 53.21点

ちなみに英語の受験者数は54万6712人で、数学ⅡBは35万3423人(浪人も含む、ちなみに数学ⅠAは39万6479人で少し多い)で、2018年の18歳人口は118万人ほど。ほぼ全員が受ける高校入試と比べると、全体の30%程度である。おおざっぱに言えば、中学校のときの上位30%が受けて、この程度の平均点なのだ。かなり難しいということがお分かりいただけるのではないだろうか。まずはこういう現実を踏まえたうえで、対策を考えていこう。


【点をとっていくべきところと難しいところとこれからの対策】
比較的に解きやすい1・2番を高得点に仕上げることがポイント。さらにミスを減らして、スピードもげることもポイントだ。
3番の数列と、4番のベクトルがくせもの。平均点な受験生は、おそらく時間が足りず、予定通りの時間配分にはならないとみていい。ここは部分点をかせぐつもりでやっていこう。α、βは1,2番で短縮できた時間だ。ここでどれだけ時間をかせげるかで、3・4番の解答時間を増やすことができる。

【問題の難易度について】
3・4番については、国公立の2次なみという見方もあるほどである。実際には、もっとやさしい2次試験は存在するので、もっともだと思う。ただ名大と比べて、難しいかというと、そこまでは言い切れない。おそらく名大の記述試験のレベルに合わせた勉強をしてきているならば、時間制限がなければ、全問正解できる程度のレベルである。時間制限が問題を難しく「見せている」という面が多分に大きい。

【対策はいつ始めるべきか】
それは配点も考慮しなくていけないと思う。確かに2次試験の対策をしていけば、直前期(11月~12月)でも間に合うという考え方もできるが、まずは自分の目で2つのことを確かめることが大切だ。一つは志望校の1次と2次の配点比率、もう一つはセンター試験の過去問を1~2回分は早めに解き、自分なりの対策を立てておくことだ。センター試験の配点が高いのに、直前になって時間が足りない!という事態はぜひとも避けておきたい。

名大工学部   1次600点<2次1300点
岐大工学部   1次500点<2次1000点
名工大配点   1次450点<2次1000点
静岡大学工学部 1次500点=2次500点
三重大学工学部 1次550点>2次500点
岐大教育学部  1次500点>2次400点
愛教大     1次900点>2次500点
名大法学部   1次900点>2次600点


【センター試験に80%は本当に必要か?】
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国公立大学の合格最低点を見ると、センター試験で7割程度のところも少なくないので、必ずしも80%が必要とはいえないだろう。特に数学を苦手としているならば、60点ほどで手を打ち、他の科目を伸ばしたほうがいい場合もあるだろう。必ず自分の目で調べてみよう。こういうところで塾におまかせにしている人は、よほどできる人かそもそも進学するべきではない人であろう。

蛍雪時代の5月号には、東進の志田先生のアドバイスが掲載されているので、気になる人はチェックしておきましょう!




  




この記事を書いた人:岡村文昭

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学習村代表。一宮市民会館で「フミ先生の理数教室」を開催中。数学を中心に理系科目の思考力をつける専門です。定期テスト対策よりも、入試当日点などの実力アップを目指したい方に特化した学び場となっております。お気軽にご相談ください。オンラインでの指導も受け付けております。 ホームページお問い合わせ)【経歴】一宮西高校⇒京都大学農学部。塾歴20年。【趣味】歌・数学・軽登山・英会話【目標】TOEIC900点越え。【指導実績】国公立大学 愛知県立大学・愛知教育大学・滋賀県立大学・静岡大学・名古屋工業大学・岐阜大学・福井大学  私立大学 東海大学・大阪工業大学・南山大学・藤田保健衛生大学・芝浦工業大学・愛知淑徳大学・金城大学・愛知大学・中京大学・桜花大学・中部大学・愛知工業大学・慶應大学  高校入試  一宮・一宮南・一宮商業・木曽川・名城・愛知啓成・熱田・緑・豊明・東海学園・星城など。
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